第二章 「創刊!濃幌新聞」

 

 

一つだけあったカノジョの希望。
それは「式当日に入籍をする」という事だった。

披露宴が終わったらその足で札幌の役所に直行して書類を提出したいという。
かつて富良野の教会で挙げた友人の式に参列した事があるらしく、彼らもまた、式の後にそのまま皆に見守られながら入籍を済ませたらしい。以来、それに憧れているのだ。

TAC
「結婚記念日ならともかく、入籍日なんか覚えてる人いねぇだろ。いつでもイイじゃん、岐阜に帰ってからでも」

カノジョ
「ダメ。私、記念日とか絶対忘れる人だもん。だから同じ日にしたいの」

 

・・・どう努力したってケタ以上の数字にはなりません。
それくらい覚えてください。
(つか普通結婚記念日忘れるのって男の方じゃないのか?)

 

カノジョ
「あ、それから私、持って行くから。岐阜に」

TAC
「あのボロサンバーを?わざわざ?」

カノジョ
「後ろに荷物いっぱい載るからそのまま引越しできるじゃん。積めるだけ積んでく」

TAC
「え?俺たち式が終わったら陸路で岐阜まで帰る気なん?

カノジョ
「そんなワケないでしょ。百鬼夜号が来た時と同じだよ。フネに載せて行くの

 

 

 

 

 

 

 

  二 度 と 乗 る ま い と 思 っ て い た の に ・・・

 

 

 

結婚式の帰り、フェリー確定。(小樽→舞鶴)

 

 

 


 

・・・さて、そんなこんなで岐阜に帰ってきた。

打ち合わせはあと一回、司会者を交えたものを予定しているが・・・それはもう一ヵ月後に迫った結婚式の直前の話である。
式4日前に祭日(21日:春分の日)がある。少し早いがTACだけは先にこの日に北海道に渡り、残りの打ち合わせや前撮り、諸処の準備をする予定である。

それまでにやっておかねばならない宿題が一つ。
そう、二人のプロフィールカードの作成である。

 

カノジョから任命された時点で漠然と考えていたのは、「笑い(ネタ)を仕込むとしたらココしかないな」という事だった。だから引き受けたというのもある。
プロフィールカードは二人の簡単な生い立ちや出会いのエピソードみたいなものが書いてさえあれば、デザインやレイアウトなど特に制約は無い。つまり、やりたい放題である。

オレ色を出すならココだ。
TACにこーゆー事やらせたらどんなモノが出来るか思い知らせてやる。(←既に方向性を見誤っています)

 

 

 

 

新聞というカタチにすると決まるまで、さほど時間はかからなかった。

A3二折り(4ページ)の新聞型プロフィールカード。
一面にはドーンとスクープ記事を。その他、カノジョの独占インタビュー4コマ漫画イベント情報などあってもいい。
二人の生い立ちは「TVの番組欄」を模して詳細に記す。うん、我ながらなかなか良いアイデアだと思う。

 

名前は当初、「美幌新聞(みっぽろしんぶん)に決めていた。
TACの地元「美濃」と、カノジョの地元「札幌」から一文字づつ取った名前だ。

・・・しかし後日、TACがたまたま観ていたテレビで北海道の地震のニュースが流れ、その現場が「美幌( びほろ)町」だったのである。実在する地名だとは知らなかった。しかも北海道の地名だから向こうの親族が混乱する。

急遽「濃幌新聞(のっぽろしんぶん)に改名。

 

しかし「のっぽろ(野幌)」もまた北海道に実在する地名だと知ったのは更に後の話である。

 


【1面】トップ記事

あの二人がまさかの結婚?!

業界は(地味に)騒然

 

こんなタイトルで、二人の出会いから結婚に至るまでの簡単ないきさつを非常にくだらない文章で綴った。

写真は京都で着物デートした時のツーショットを採用。しかし着ている着物は両方ともかなよさん夫妻からの借り物だ。
二人の顔写真も掲載。もちろん俺の顔には犯罪者のような目伏せ(しかもだいぶズレている)を入れ、彼女の写真は顔以外の部分にモザイクをかけるというお約束のボケも忘れない。(どこがお約束なんだ)

 

最下段の広告スペースには我が社と妖怪掛軸総本舗をちゃっかりアピール。


【2面】独占インタビウ「あのまち・このひと」

 

ある晩、カノジョを我がHPのチャットルームに呼び出す。
入室者が二人だけで「見ているだけ」の人が誰もいないことを確認し、深夜こっそりインタビューを行なった。

予め用意しておいたいくつかの質問をし、回答はログごと保存。後に記事の参考にする。
このインタビューで、カノジョがTACの「鼻をいじる癖」を大変嫌っているという事実を再認識。結構凹む。花粉症なんだからしょうがねぇだろ(逆ギレ)。

 

 

あと、今月の新譜コーナー「CD Now」で、
USONY-Recordリリース顔はやめて グーはやめて byTACを紹介。

もちろんそんな曲は存在しません。・・・少なくともこの時点では

 

広告スペースにはインテリアぼっくんと、この新聞の印刷を依頼している友人つーくんの店を掲載。


【3面】二人のプロフィール(テレビ番組欄)

 

例えばTACの場合はこんな感じになる。→

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ええ、読む人にとっては新郎の生い立ちよりもむしろ別の何か(例えばアタマの悪さとか)大変よく伝わるページです。

 

他に4コマ漫画もちあげちゃん」と、編集後記もこのページに挿入。

 

 


【4面】インフォメーションコーナー

 

最後のページはまあオマケのページである。

「イベント情報」として式・披露宴の日時と場所を「札幌場所」「岐阜場所」ともに告知しているが、どーせこの新聞は参列者限定配布なのであまり意味が無い。
あとは百鬼夜号を写真で紹介したり、細木数乃子の「今月の星占い」や、「ウォーリーをさがせるもんならさがしてみやがれ」など。(↓)

 

 

(原寸大)

 


 

とりあえずつーくんに頼んで90枚ほど刷った。
札幌の参列者は70名弱なので、2次会にちょっと配る分を含めれば妥当な部数だろう。

5月の岐阜の披露宴の分もまとめて刷っておく事も考えたが、4月にカノジョの誕生日があるため年齢の記載箇所を修正した「β版」を出すことに決めて今回は保留した。

カノジョにとってはホントに余計なお世話であろう。くす。

 

 

 

 

 

 

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