8月8日(日) PM16:47 『百足山、迷いの結界』
今回のツアーのトリを飾るは、「田原藤太の大百足退治」の伝説があるという近江富士・・・「三上山」である。
「まさかこんなクソ暑い日に山登りなんかするわきゃねーよな、きっと遠くから眺めるだけだよね」と勝手に思っていたが、直前まで時間の都合によっては登る予定だったことを後で知って軽く冷えた。
時は平安時代。田原藤太秀郷という若いお侍さんがいた。
彼が瀬田の唐橋を渡ろうとしたら、たくさんの人々が騒いでいる。見ると橋の真ん中に大蛇が横たわっていて大変邪魔くさい。
豪胆でわかりやすい性格の彼はビビることなく大蛇を踏ん付けて橋を渡った。
その夜。彼のもとに琵琶湖に住む竜王の娘と名乗るめんこい女が現れ、
「何もわざわざ踏んでいかんでもエエやんか。その度胸に免じて三上山の大百足退治をさせたるわ。とっととあの害虫シメてこい。琵琶湖の魚を喰いさらしやがってムカつくねん」
と、とても一方的に話をまとめた。
それを快諾するこの男もこの男だが、よせばいいのに意気揚々と湖岸まで出かけた彼は現れた大百足のシャレならんデカさにビビる。ビビっててもしょうがないので一応矢を射てみる。
三上山を七週半する長さの化け物に効くわけないことくらい子供にも判りそーなモンだがホントに効かなかった。藤太くんピンチ。
「そういえばムカデにはツバをつけるといいんだっけ」と、お婆ちゃんの知恵袋を思い出した彼はダメモトで自分のツバを矢の最後の一本に塗り、放った。
三上山を七週半する長さの化け物に効くわけないことくらい子供にも判りそーなモンだがナント見事命中して倒してしまった。藤太くんラッキィ。君の歯槽膿漏の勝利だ。
こうして地球の平和は守られたとさ。めでたしめでたし。
・・・・・少々脚色してあるが、まあだいたいこんな話である。
その三上山に向かう途中トラブルが発生した。つか、判りやすく言うと迷子になった。
百鬼夜号を挟む最後尾の3台が先行の車両とはぐれてしまったのである。なんとか目的地へと続く8号線に出たのがいいが、遠回りになったうえに渋滞に巻き込まれ、なかなか追いつけない。
先に待ち合わせ場所に着いた先行メンバーも誰一人として渋滞の車の列の中に百鬼夜号を見つけることが出来なかったのである。あんなに目立つ車なのに。
大百足の呪いか、どうやら御上山付近には魔のバミューダ三角地帯が存在していたらしい。
あの時我々は異次元空間に迷い込んでいたのだ。そうに決まってる。
・・・図に描いてみたら異次元でもなんでもなかった。(あたりまえです)
再三にわたる電話のやり取りでなんとか合流。
御上神社近くのパーキングエリアから目的のムカデ山を望む。・・・ああ、永かった・・・。
あーりんさん夫妻とはここでお別れとなった。御世話になりました。
8月8日(日) PM17:38 『さらば妖怪たち、ありがとう妖怪地』
こうして・・・けふへゐ君企画のミステリーツアーは全行程を終えた。つまりそれは、我らの八日市でのスケジュールも全て完了したということである。あとは帰るだけだ。
JR野洲駅へ移動。
ここで所用から帰還した刃ちゃんを迎え、Zouーさんを含む関西組とのお別れになる。皆さんお疲れ様でした!
去り際に紙舞くんと目が合った。
紙舞くん「あんまり絡めませんでしたね」
TAC「じゃあ最後に一発、強引に絡んどくか」
往来でヒシと抱き合う男二人。
自分で言うのもなんだがメタクソに怪しい。
その後は八日市に直帰。
黒法師さん、珠華さん、郁丸さんたちは夜に行なわれる「世界一長い肝だめし」にも参加するそうだが、我らはそろそろ帰途につかねばならない。
フジコと共に皆と別れの挨拶。最後に太郎坊さんと感謝の握手を交わし、百鬼夜号はオバケの美容室を後にした。
さようなら。みんな、ありがとう!!
今回の旅もまた、とても充実した濃い内容だったと思う。
京極先生との出会い、妖怪会議初参加、百鬼夜行大賞、ミステリーツアーetc・・・手に入れた思い出は数知れない。
たくさんの妖怪と出会い、熱く妖怪を語った。妖怪の奥深さを知り、妖怪を愛する人たちのパワーに圧倒された。
普段は街の何処を走っていても浮きまくる百鬼夜号。しかし今回は右も左も妖怪一色。本当に居心地の良い時間を過ごさせてもらった。こんな街がもっともっと日本中に増えていって欲しいな、と思った。
水木先生もこう言っていた。「この街は隙間が多い街。妖怪が住みやすい街」
人間には、住む環境にもその心にも、もっと多くの隙間が必要なのだ。
電気が闇を駆逐し、世の流れに「高速化」をもたらした。人の生活は効率と利便性のみがどんどん追求され、膨大な情報と背の高いビル群がギュウギュウに敷き詰められた煩雑な世界となった。
しかしそれは人間に恩恵だけを与えてくれるものではない。精神にも時間にも「隙間」や「ゆとり」が消えた。その部分に太古から居心地良く暮らしていた妖怪たちは、そこから立ち去るしかなかった。
もっと余裕を持とうじゃないか。
不思議な者たちが安心して棲みつける隙間を。爽やかな風が吹き抜ける隙間を。
夢がいっぱい詰め込める隙間を。
羽島ICを出るとき遠くの夜空にチラと覗いた花火を観ながら・・・・・ふとそんな事を思った。
糸冬
(追記)・・・ほ〜ら来たよ・・・
拝啓 太郎坊天狗様 並びに ワタシが八日市滞在中に接触を持った全ての皆様。 先日は本当にお世話になりました。 皆様と共に過ごしたあの2日間は実に楽しく、おかげさまで大変思い出深いものとなりました。
・・・さて、 あの日から早くも二ヶ月が過ぎ(10月7日現在)、そろそろ時効かと思いますので、
あの八日市滞在中、実はワタシ・・・
・・・・・下着替えてません(激汚)
だ・・・だって、だってだって! 八日市ホテルでシャワーだけは借りたけど、送迎のついでだったから着替えなんか持って来てるわけないし当然着てきた服をまた着るワケですよ!帰ってからは缶ビール2本で撃沈だったし、朝起きた時は周りに人だらけだし、そんな 中であの赤パンツを穿き替えられるわけないでしょう!!(別室へ行けよ)
・・・いかに女好きなTACさんとはいえ、あの二日間だけは嗚呼もう絶対何も出来やしません。 あ、ちなみに今でも時々穿いてますよ赤パンツ☆(ちゃんと洗濯したやつを)
敬具 TAC
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・・・もはや恒例。TACさんが綺麗に終わろうとしても絶対台無し。
メディア掲載情報
先日、中日新聞の取材を受けました。
岐阜県中濃地区限定情報紙「chu-ta」に百鬼夜号が掲載されます。
エラそーにインタビューとかにも応えてきました。
写真を撮影するため、出来るだけ人目が少ない場所をということで地元の運動公園に移動したのですが、折りしもちょうどそこでは幼稚園児を対象にした「消防ふれあいフェスタ」なるイベントをやっておりまして、周りはガキガキガキガキガキだらけ。
すっかりアリンコにたかられるケーキ状態の百鬼夜号。
「人の写真がいっぱいの紙面づくり」をモットーとする記者さんは、喜んで園児たちに囲まれた百鬼夜号の写真を撮影していきました。
・・・ひょっとして、ワタシの凛々しい写真は没でつか・・・?orz
2004年11月6日(第一土曜)刊行です。
要チェック!
百鬼夜号とは直接関係ありませんが、さる10月10、11日(体育の日連休)に。
「TAC’s DDDD」へ日頃からお越しくださっている皆様への御愛顧感謝企画として「大阪USJオフ」を開催いたしました。
参加してくださった17名の皆様、ありがとうございました。
で、USJで遊んだその夜、飲み会にてちょっとした企画を執り行ないましたところ、予想を上回る面白いモノになりました。
よってこの企画にのみ焦点を絞ったレポをアップしたのでどうぞ御覧下さい。
ごく普通のオフレポが見たい方は、参加者の皆様のHPへどうぞ。
くまはちさん「愚者の館」
DACK姐さん「裏のウラは表?」
松下幸さん「カークラブCruise」
イベント参加情報
2004年10月31日(日)
京都市中京区四条高倉 大丸駐車場前にて。
高倉ハロウィン開催!
USJオフの縁で知り合ったShunさんの紹介で参加してきました。!
PM1:00〜3:00までの短い展示時間でしたが、たくさんの人に観て頂き、なかなか好評だったようです。
高倉商店街の皆様、御世話になりました!
「和知」の皆様(特に百鬼夜号を見に来てくれた可愛いバイトの女の子)、御馳走様でした!
そして、Shunさん。
心からありがとう!!
アナタと行動を共にすると必ず全部奢ってくれるので大好きです。