5月15日(日) 大安吉日

 

ちなみに「ミユキ」も「卓子」もウチのサイトの
御嬢様チャットにおける二人の源氏名です。

 

 

・・・というような感動的御約束シーンも特に無いまま(あってたまるか)、朝はギリギリまで寝てました。

朝食を摂ってからシャワーを浴び、持ってきた礼服に着替える。
イイ歳こいてネクタイを自分で締められないTACさんは、ワッカの状態で持ってきてあるヤツをそのままスッポリ首に通して締める。繰り返しこういう使い方をしているとネクタイの後ろの方がどんどん長くなってくるのだが、実際今回も礼服の下で随分はみ出ていたことはココだけの秘密だ。
5、6年前に結婚ラッシュのピークがとりあえず一段落し、今回は本当に久しぶりの結婚式。すっかり喪服を着る回数の方が増えてしまったせいか、出かける前に思わずポケットの中に数珠を探るクセがついてしまったのは仕方あるまい。(百鬼夜号よりオマエの方が 100倍縁起でもねェ
祝儀袋が見当たらず、百鬼夜号の中に忘れてきたかと一時パニックになるが鞄の底のトランクスの下から無事発見された。 うん、やっぱオレ最低。
 

そろそろ時間だ。
部屋を出て、エレベーターで二階に下りる。

 



二階には既に多くの人が来ていた。

受付にて年貢を納め、記帳する。
席次表を貰う時、「あの、TACさんですよね?」と受付の男性に声かけられた。
「はい?」
「あ、はじめまして。わたくし、のぶひこと申します」
「ああ!アナタが!!」

こののぶひここそが、「妖怪百鬼夜号計画」のページを松さんにメールで報せた張本人。つまり、TACとCruiseの縁を結ぶキッカケを作ってくれた恩人なのである。前回の下呂オフでは残念ながら欠席だったので、今回が初対面だった。
つまり隣にいる女性が奥方のさきよん星人さんか・・・なるほど、噂に違わぬ美女だ。細い。氏がファティマ体型と抜かすだけの事はある。(御本人の希望により強調しておきました)

 

式までの時間を来賓控え室にて待機。ここで懐かしいCruiseメンバーの皆と合流することになる。
除兄さん、末さん、江墓澤くん魔グザムさん、遺さん、Liner部腸、お久しぶりッス!
で、囚さん、ス突きさん、コ棄てろさん、はじめまして!
案の定というか当然というか、彼らはしっかり余興担当だった。
さあ、どんな大暴れをしてくれるのかと危惧期待したら、なんと生演奏で「乾杯」の合唱だと。
マトモ過ぎて意外。

序兄さん
「TACさんも是非、一緒に前に出て歌ってくださいよ」
TAC
「いや、遠慮しときますよ。だってホラ、俺、目立つ事するの苦手ですから

 

 

 

全員からタコ殴られる。(確かに説得力無し)



式場に移動。

荘厳な佇まいのチャペル。
祭壇、ステンドグラス、パイプオルガン、コーラスの娘さんたち・・・・・・・・マトモだ。マトモ過ぎる。
これは松さんの結婚式だぞ?どっかにネタを仕込んでるに違いない。仕込んでなきゃウソだ。
キョロキョロしてるうちに神父さん、そして新郎登場。
あれ?普通の格好だ。どこに笑えばいいんだ?(何を期待しとる のか)

やがて父親とともに純白のウェディングドレス姿のえがどんさん登場。
うわーーー、きれぇ〜〜〜〜☆TACの視界から松さん完全に消える。

式、厳かに進行。
とても英語がウマイ神父さん(外人さんです)に次いで、カタコトの日本語で誓いの言葉を交わす二人(日本人です)
「雨にも負けずー、風にも負けずー・・・」
・・・え〜と、違ったかな?

指輪の交換、賛美歌斉唱、なんか誓約書みたいなのに記帳・・・特に笑いも無いまま式は無事に終わった。(だから何を期待しとるんじゃ)

 


 

全員で記念写真を撮るため、スタジオに移動。
そこへ続く廊下に赤いカーペットでバージンロードが設けてあり、来賓はその両サイドに生花を持って並ばされる。フラワーシャワーというやつだ。

TAC
「えと。この花を二人にぶつければいいんですな?」
除兄さん
「・・・ぶつけんでもエエです」

花が舞い散る幸せの道を、笑顔いっぱいの二人が近付いてくる。
目の前に来た。ここはやっぱりコレだろ。喰らえ!
「ジーーーーク・ジオン!!」(Cruiseお決まりの乾杯の音頭)
周囲の爆笑の中、TACの放った花弁は二人の頭上にハラハラと舞った。

 

ナイス2ショット


撮影が終わり、披露宴会場へ。

自分の席を確認する為、席次表を開く。えーと・・・・・なんですかこの般若心経?
紙面ビッシリと埋め尽くされた漢字の列。出席者多過ぎ(約140名)
松さんアンタげーのーじんか。

TACは「舞」のテーブルだった。
席に着く。同じテーブルのメンツは除兄さん、末さん、のぶひこ夫妻、しゅうさん。

しゅうさん
「うわ。ヤダなーこのテーブル」
のぶひこ氏
濃いよね、メンバー」

確かにCruiseの中でも特に業の深いのが集められたテーブルだというのは判った。
でも何故にワタシがその中に含まれているのか素直にナットクいかぬ。

披露宴開始。

しんろーしんぷにうじょーケークにうとー


司会の人から二人のプロフィールが紹介される。

司会
「新郎・幸さんの趣味は車。”はしる”のも”いじる”のも好きだそうです」

・・・間違ってはいない。ただし、単語が少々抜けてるようだ。
禿しくはしる」アヤしくいじる」が正しい。(後者はウンザリするほど人の事言えない)

司会
「新婦のえがどんさんは、○○短大の英文科を優秀な成績で・・・」

・・・そうだ。イスズBIGHORN「ビチョーン(BICHORN)と発音する英文科卒。(実話)

司会
特技は着物の着付けだそうです」

あれ?「北斗神拳」が入ってないぞ?(過去、松さんの肩を揉んでる時にどっか秘孔を突いちゃったらしく、彼に七転八倒の激痛を与えた経験アリ。実話

 

ちなみに、乾杯の音頭は「ジーク・ジオン」ではなかった。おかしい。
シャンパンも毒汁ではなかった。おかすい。
料理が旨くて食い過ぎた。胃下垂。(韻を踏んでみました)

キャンドルサービスはロウソクではなく、ルミファンタジーというものだった。2液反応式の発光塗料で、各テーブルの中央にあるグラスのA液に、まわって来た二人がB液を注ぐと、化学反応でボンヤリと青く発光するのだ。

TAC
「青く変色したから・・・これは酸性?
除兄さん
「リトマス試験紙じゃねえっす」

なかなか面白い趣向だったが、これは多分、Cruiseメンバーなら確実にやるであろうキャンドルへのイタズラ(芯を濡らしたり抜いたりして着火困難にさせる御約束のアレ)を防止するために松さんが張った防衛策に違いない。

二人の幼少時の写真をプロジェクターで晒したり、実演で捌かれた鯛の活造りが振舞われたり、宴は和やかに順調に進行していく。
そして2回目のお色直しの時間。その姿を写真に収めるべく、撮影班のLiner部腸と並んで入り口付近に陣取る。
カメラ構えながら、
TAC
「そろそろここらで一発、笑いとってくれてもいい頃だよねえ?」
部腸
「ドアが開いた瞬間、思いっきり前のめりにぶっ倒れたりとかね?」

・・・ホントーに何を期待してるんだろう、結婚式に。

和装で登場

BGMは映画『攻殻機動隊』のOP、「謡」そう来たか!!
危うくこっちが前のめりにぶっ倒れるトコだった。
しかしこのみたいな着物もよく似合うなぁ・・・えがどんさん。やっぱ綺麗だわ。

 

友人代表挨拶が終わり、いよいよ余興の時間が来た。
Cruiseメンバーがぞろぞろと前へ出る。松さん笑ってるけどおそらく脳内ALERTは鳴りっぱなし、「第三種非常警戒態勢」発令中のはず。手元にはイザという時ステージの床板を落とすトラップ作動ボタンに指を置いてるはず。
TACは「撮影係」として除兄さんから預かったデジカメを持ってステージ脇にスタンバイ。モードを「ビデオ」にしてRECボタンON。
除兄さんのMCのあと、演奏が始まった。Cruiseから、二人の旅立ちへ捧ぐ「乾杯」

江墓澤くんが爪弾くブルージィなギターに、末さんの奏でるピアノの旋律が美しく重なる。皆が歌う。友の為に。
その姿をビデオで追いながら、ちょっと感動する。・・・県もバラバラで今日久しぶりに顔を合わす人も多いはずの彼らは、おそらくマトモに音合わせなんかしていないはず。披露宴前の短い時間に1、2度通しリハ出来たかどうかのものだろう。
まとまっているのである。おそらく各々が陰で努力をしたに違いない。いつもふざけ合ってるだけのように見えても、そこはやはり大切な仲間の為だから。

歌は二番に入り、演奏の二人を除く全員が新郎新婦席のバックに大移動。ビックリする二人の後ろに並んで歌い続ける。
そんな彼らをファインダー越しに眺めながら、(うん、やっぱり俺はまだこの中に入るべきではないな)と思った。
なんつーか・・・今はただ、Cruise水入らず(?)で撮ってあげたい。
思いっきり照れながら、それでも嬉しそうに一緒にリズムをとっている松さんを見ながら、切にそう思った。

 

 

「ああ、やっと安心して飲める」
大役を無事に終え、プレッシャーから開放された末さんがグラスを傾ける。いや、ホントお疲れ様。
ギターの江墓くんもカッコよかった。楽器を演奏できるヒトは手放しで尊敬します俺。

 

数年前の友人の結婚式。披露宴での余興で。

友人数名とヴァイオリンチェロトランペットケースを抱えてステージに上り、

その中からおもむろにタンバリントライアングルシンバルを取り出して、

ものすごく調子ッ外れな「てんとう虫のサンバ」を歌った自分たちが今となってはとても恥ずかしいです。
(しかもTACは「打って、休んで、打って、休んで休んで、打って・・・」と声出しながらカスタネットを担当)

 

 

そうこうしてるうちに三度目のお色直し。
白タキシードの松さんオレンジドレスのえがさんが最後の入場。宴もそろろクライマックスだ。

メインキャンドルに点火。と同時にブワッと噴き出すシャボン玉。
松さん思いっきりシャボン玉が目に入ってテンパってる。司会者すかさず「これは天然素材で・・・」とフォロー。ここか?ここが笑うトコなのか?(まだ言ってる)

 

この後、再び松&エガ両名が直々に会場を巡り、切り分けられたウェディングケーキを各テーブルに振舞ってくれた。
松さんに何度も後ろからカートでカマ掘られながらケーキを配るえがどんさんの姿は健気で心打たれるものがあった。高い席に座って見下ろしているより、少しでも長い時間みんなに感謝の気持ちを示したい、という二人の意向だ。

なかなか殊勝な心配りだったが、これは多分、Cruiseメンバーなら確実にやるであろう新郎への集中砲火( しこたま酒を注いでブッ潰す)を防止するために松さんが張った防衛策に違いない。(カンタンにブッ潰れるタマじゃねーけどな)

 

あとは定番の御涙頂戴ラストシーン。

えがどんさんが両親への手紙を読む。声が詰まってなかなか読めない。
(読んでた行が判らなくなったらしい)

新婦から、新郎の両親へ花束贈呈。
(思いきり自分の両親に渡しちゃったらしい)

 

・・・微笑ましすぎて一滴の涙も出なかった。
最後までオイシすぎるぜ、えがどんさん。

 

 

最後は松さんが挨拶をガチッと決めて、無事に披露宴は終わった。
本当にお疲れ様でした。二人ともサイコーに輝いてたよ。


会場の出口で客の送り出しをしている二人と皆で記念写真なぞ撮る。緊張で固まってた二人の顔もすっかり解れてきたようだ。良い笑顔を見せる。

Cruiseメンバーが松さんの胴上げについて打ち合わせをしていた。
「やっぱ、3回目くらいで床に落とすのはセオリーだよね?」
「そこをすかさず俺が
マウント取る!」
だ、を使え」
「まず天井にぶつけよう。あそこの角に
オフセット衝突だ」

・・・どう優しく聞いても虐待の相談にしか聞こえない。
ひょっとして皆、実は松さん嫌いだったンすか?
 

 

とりあえず松さんは無事だった。
限りなく天井のスレスレまで投げ飛ばされていたようだが。
(無論、俺も手伝ったが)



部屋に戻る。礼服を脱いで、一息つく。

19時から別の店を貸しきって2次会があるのだが、それくらいにはココを出発しないと明日の仕事に差し支える。残念だったが2次会は辞退させてもらうことにしていた。持ってきたネタプレゼントは雷ネス君に託すことにする。
皆は18時半にロビーに集合するらしい。それまで部屋で十分酔いを醒まし、一言挨拶してから発とうと考えていた。
そこへ松さんとえがどんさんがお礼の挨拶にやって来る。
自分たちが一番疲れているだろうに、まったくどこまでも気を遣ってくれる主役たちだ。寝れ。君らには2次会で更に修羅場が待っている。多分。

 

18時半。ホテルのロビー。
荷物を抱えてチェックアウトを済ますと、皆もそろそろ集まっていた。
松さんらも合流し、しばし談笑。

TAC
「そういえば、あと部腸が来てないね?」

「ああ、彼なら鉄分を補給に行ってます」

鉄オタ用語で、訪れた先々の電車を拝んでくる事を「鉄分補給」と呼ぶらしい。知らなかった。本当にCruiseメンバーは数々のいらんコトを勉強させてくれる。
やがて「遅れてゴメン!」と走って帰ってきた部腸は、すっかり汗ダクになって肩で息をしていた。
鉄分は補給できてもヒットポイントはかなり減ってるような気がする。

 

時間だ。
ホテルのショップで土産を買い、「じゃ、そろそろ帰りますわ」と告げる。
皆、地下駐車場まで見送りに来てくれた。

松さん、めざとく百鬼夜号のボンネットにブチ撒けられている鳥の糞を見つける。

「こういうのが付いてても全然目立たないトコがいいよね。新しい妖怪が増えてるのかと思ったよ

・・・なるほど。「たくろう火」に見えんコトもないな。しばらくこのままにしとくか。(洗え)


エンジンをかけ、百鬼夜号を出す。
皆さん、本当にありがとう御世話になりました!
松さんとえがどんさん、お幸せに!
だから全員で合掌して見送るのやめんかーーい!!(゚Д゚;)

 



優しい気持ちを土産に抱え、百鬼夜号は国道41号線を軽快に飛ばす。
富山の町並みとその向こうに沈みゆく夕陽が、静かに見送ってくれていた。

・・・二人の未来に続く道が、あの太陽のごとくいつまでも明るく照らされますように。

 

 

 

 

 

 

 

「乾杯」 
(だってJAS●ACがウザいんだもんVer.)

 

 

 固い絆に 想いを馳せて
語り尽くせぬ 天然の君
時には傷つけ 時に笑い合い
肩の秘孔を突かれた あの日

あれからどれくらい 経ったのだろう
「ジーク・ジオン」を いくつ数えたろう
ふるさとの友も 遠き地の友も
門出を祝して ここにいる

乾杯 今君は人生の
素敵な ビチョーンな伴侶を得て
手を取り足を踏みつつ 歩み始めた
君に幸せあれ

キャンドルライトの中のシャボン玉
目に染みて君は 顔をしかめてる
その涙は笑いか さては嬉し涙か
小一時間ほど 問い詰めたい

明日の二人の 幸せ目指し
フルスロットルで そのまま走ればよい
雨に打たれても 風邪に倒れても
オープンの幌は 決して閉じるな

乾杯 今君は人生を
華やかに 鮮やかにスタート切り
遥か永いツーリング 走り始めた
君に幸せあれ 

 

二人に幸せあれ

 

 

 

 

心から祝福します。
結婚、おめでとう。

 


 

 

(追記)

 

雷ネス君に託したネタプレゼント。

あの後すぐに皆の前で御開帳となったらしく、帰りの運転中に松さんから「あなたはやっぱりネ申だ!!」というメールが届いた。喜んでもらえたなら良かった。
何を贈ったのかというと・・・

 

昨年10月に行なわれたUSJオフ、その夜の酒宴にて。
お題として出されたものを記憶のみに頼って画用紙に描き、その腕を競う「ソラで描けるかなバトル殺シアム」という企画を執り行なった。

次々に生まれる”名画”の中で、参加者の一人であるえがどんさんが実に強烈な傑作を描き上げてくれた。
お題は「スナフキン」
で、コレ(↓)である。

この絵に深く感銘を受けたTACは、これをエアブラシで描き直したものを彼らにお祝いとして贈ったのである。

コレ(↓)だ。

 

 

 

 

 

 

タイトル「”自称”スナフキン、月夜に舞う」

 

・・・本人が「ギターだ」と言って譲らないサカナも忠実に再現。

現在、松下家新居のリビングに飾られているそうな。
ウケると思ってやった。今は反省している。

 

 

富山結婚式レポート
おしまい☆

 

 

 

 

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