偶然に偶然が重なり――――――
物語は最も忌まわしい終局を迎えつつあった。
TAC消費者組合連合会、まさかの敗北。
我々は罰ゲームを受けなければならない。
満面の笑みを浮かべた文庫チームの面々が、メイド服を持ってTACを取り囲む。
あ・・・やっぱりそうなのね?
罰ゲームの具体的な内容は最後まで決まってなかったけど、この場の流れで行くとやっぱりそうなんだ?
俺がメイド服を着るってことなのね?(予想通り)
イヤでもチョット待って。
この場合、罰ゲームってチーム単位だよね?
当然全員に連帯責任があるわけで、我がチームで負けた人ってShunさんとLUNAちゃんの二人だよね?
となると、二着あるメイド服を着るべきなのはやっぱこの二人だよね?
・・・俺?
俺は勝ったもん。俺と北さんの二人は勝ったんだよ。だからメイド服なんか着る必要は
北
「しょーがないなー☆
毒食わば皿まで!ワタシ着〜〜ちゃおっ!」
ちょっと待てェーーーーーーーーーい!!
ななななななななな何を言ってるンだよアンタは!
ななななななんでそんなにノリ気なんだよ!!(←酒のせいです)
勝った君がメイド服着ちゃったら俺もう絶対逃げ道ナシじゃねぇかよ!!
俺はイヤだよ、だって俺今年36だよ?
北
「え〜と・・・
ぢゃあコッチ!この黒い方ワタシ着まーす☆」
第八の「運命の歯車」
黒メイド服を先に取られる
ちょっと待ってぇええぇぇ〜〜〜っっ!!!
ほほほほほほほ本気かよアンタほんとマジに着る気かよ。
しかも黒を取るのかよ。ってことは残るのはピンクのメイド服かよ。これが俺の分かよ。
それだけわっっ!!
それだけはカンベンして!せめて俺に黒い方を!!!
ピンクだけはイヤぢゃあぁあぁ!!!
TACの懇願も空しく・・・ノリノリヨッパライの北さん、巨木の裏であっという間に黒メイドへと変身。ちょっと萌え・・・ってンな事言ってる場合かっっ!!
彼女はしっかりハイソックス持参。しかもパンチラ対策にステテコまで用意していた。
・・・キサマ最初から着る気マンマンだったってコトかね?
俺、そんな準備してないんですけど。
こんなミニスカ穿いたら間違いなくパンツ丸見えなんですけど。
TAC
「あの・・・ズボンは穿いたままでいいよね・・・?」
マスター
「(笑顔で)却下」
黒いです。
TAC
「せめて顔を狂骨マスクで・・・」
マスター
「(笑顔で)絶対却下」
ホント黒いです。
・・・TAC、渋々と脱衣。
ライブカメラの死角で着替えていたつもりだったが・・・
トビズ
「TACさん、カメラに写ってます。全国に生着替え配信中です」
TAC
「なぁ?!な・・・なんで、いつの間にカメラの向きが変わってんだ?!」
松
「さっきマスターが」
あのオヤジ、まっくろです。
TAC
「あっ!そうだ、タスキ!!あのタスキに”罰ゲーム中”って書いてよ!
このままじゃ俺、ただのヘンタイだもん!」
松
「いいですよ。じゃあとりあえず”趣味です”と」
はっちー
「”メイド万歳”でもいいな」
マスター
「やっぱ本名だろ」
こいつらドス黒です。
・・・結局「罪と罰」に。
「自業自得」と同義
なんか普通に着れてしまうナイススタイルな自分がとても嫌。
それでもなかなかズボンだけは脱げずにいるTACに、情け容赦ない言葉が浴びせられる。
はっちー
「おら、早くズボン脱がんかい」
TAC
「その言葉、宣戦布告と判断す。
当方に迎撃の準備あり。
覚悟完了・・・できるかっっっ!!!」
松
「これから飲みに行くんだから。もちろんその格好のままで」
TAC
「いやヤバいって!パンツ見えるから絶対ヤバいって。
オレ捕まるだろ!公然猥褻罪で現行犯逮捕だろ」
誰もナットクしません。
消費者組合連合会の皆ですら、生暖かく見守るのみで誰一人助けてくれません。
それどころか調子乗ってアフロまで装備した北さん、はっちーと連携してTACのズボンを腕ずくで脱がしにかかる。
どう見ても強姦
・・・・・ああ・・・・・こんなこと、以前にもあったな・・・・・(遥か遠い目)
―――結局脱がされますた。
おまけにピンクのウィッグまで被せられますた。(なんで文庫の備品にそんなモンがあるんだ)
いっぱいいっぱい写真に撮られますた。
トビズ君がいつまでもいつまでも押し殺した嘲笑の視線を突き刺してきますた。
あらためて自分の姿を鏡に映してみる。
・・・これが・・・ワタシ・・・?
ちょっと萌え・・・・・ってンなワケあるか。
サイコーに満足気な輝く笑顔の北さんとどこに身を投げようか考えてる俺と丸見えのパンツ
実にタイミングよく、仕事を終えた入道さん達がやってくる。
・・・今更何をしに来たんだアンタら。←だいぶグレてきた
入道さんは気を遣ったのかミル・マスカラスのような覆面で登場。
にょこさんはいつの間にか松さんの指示でチャイナ服に着替えてる。
ねえ、一体何なのここの異様な空気。
あとはもうヤケクソで記念撮影。
ひとつ、またひとつとシャッターが切られる度に・・・TACの中で何かが少しづつ壊れていった。
柴
・・・・TACさん?
TAC
・・・・・・・・・。
まくりん
TACさんてば。
TAC
・・・・・・・・・・・――――――――――――。
柴
思い出しフリーズですね。ほっときましょう。
とにかくこれにて「ソラで描けるかなバトル殺しアム 3rd Children」を終了します。
今回もたくさんの”名画”が誕生しました。皆様お疲れ様でした。
まくりん
勝者チームは「水木しげる文庫防衛軍」なんだけど・・・ねえ今回のチャンピオンって結局、誰になるのかな?
柴
当然防衛軍の中から選ばれるとして・・・最高ポイントゲッターは松さんですが、彼は初代チャンプですしね。
でもあとトビズくん以外は誰も勝ってないんですよ。どうしましょ?
まくりん
TACさん今アッチの世界に逝ってるし、私たちで勝手に決めちゃってイイのかな・・・
ぢゃあさ、独断と偏見で入道さんにしちゃおうよ!
柴
なるほど。一戦もやってないけど一応チームの大将ですしね。
彼の絵もいつかグランドチャンプ大会で見てみたいし。そうしましょうか。
はい、決定。
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まくりん
あとさ、最後に一つ質問あるんだけど。
柴
なに?
まくりん
TACさん、「運命の歯車」は全部で9つあるって言ってたんだけど、最後の一個は何?
柴
なんだ・・・そんなの判りきってるでしょ?
最後にして最大の運命の歯車・・・それは、
「言い出しっぺは自分自身」
まくりん
なーるほど☆
いくつもの偶然と奇跡が重なった感があるけど、結局は最初ッから道を踏み外してたワケね。
柴
策を講じて墓穴を掘る傾向は確かに昔からあったけど・・・今回はその最たるものでした。
つくづく御愁傷様です。
まくりん
これに懲りずに今後ともこのシリーズ企画を続けていって欲しいね。
柴
ではでは、また会う日まで。
皆さんアリガトウ。さようなら〜〜〜〜〜☆
THE
END
参加してくださった皆様、
本当にありがとうございました!
柴木益代&柴木まくる
公開処刑は無事に終わった。
――――――――が。
TACにとって本当の試練は実はここからだった。