’01/11/27
左クオーターパネル突入。
最後部から前へ向かって描いて行く事にする。
(←)これは「あみきり」。こういう骨ばったヤツは好きだ。つーか、描きやすい。
ルーフからリアピラーを伝ってぶら下がっているようにした。
給油口の蓋の部分には、友情出演として「ネズミ男」を配置。(→)
この他、予定通り「つるべ落とし」、「塗壁」、「しょくいん」、「そでひき小僧」、「鉄鼠」、「山びこ」を描き、空いたスペースには「おおかむろ」と「火取り魔」を追加。
まあ、こんなモンだろ。
・・・と言う訳で、左クオーターも制覇。
残り 49体 |
’01/11/28
左サイドミラーに、「卒塔婆小町」。
続いて左ドアの「わいら」、「すねこすり」、「泥田坊」を描き、「うぶめ」、「百目」、「狂骨」のアタリをつけた所で、本業の方が忙しくなる。
爽やかな残便感を残しつつ、中断を余儀なくされる。(悔泣)
これから年末にかけて・・・このように仕事が忙しくなるのは恒例なので、百鬼夜号の進行は滞り気味になる事が予想される。
年内に完成させようなんてハナから考えてはいないが・・・悲しい。仕事なんかキライ。
(経営者の息子として何か間違ってるとは思うが)
残り 45体 |
ここで、ちょっと戯言をひとつ。
私が妖怪を好きになったキッカケは、小学生の時に買った「水木しげるの妖怪大百科」とかいう本だった。「カワウソ」かなんかが描かれてあったハードカバーの表紙を何となく憶えている。
あの本はインパクトがあった。
ページをめくった瞬間、見開きで目に飛び込んでくる「はたおんりょう」や「天井下がり」などのイラストは、ドッキリさせられながらもワクワクする何かがあった。そして、やっぱり怖かった。
今、自らの手で妖怪を描き続け・・・ふと気付いた事がある。
怖くないのだ。
そりゃ、自分が大人になってしまったって事が最大の原因だろう。
幸か不幸かソレらしきものに出会う事が無かった我が半生。幽霊や妖怪を素直に信じられる年頃は過ぎた。
・・・・・・いや、そんな事は関係ないな。
私が「怖くない」と言ってるのは、あくまで絵的な事だ。
昔観た「妖怪大百科」の妖怪達があんなに怖かったのに、自分の描く妖怪が怖くないのはナゼだろう?
少なくともエアブラシを使っている分だけ、リアルさでは負けてない筈だ。
でも、私の絵は怖くない。何かが足りない気がするのだ。
バックドアを描いてる時に、答えに辿り着いた。
そうだ!キーワードは「背景」だったのだ。
水木しげる大先生が描く妖怪は、ソレそのものがリアルでなくても描き込まれた背景が必ずあった。
それは時に森の中であったり囲炉裏端であったりしたが、要するに「普段見慣れた日常的な景色」の中に「どう見たって異形なもの」が存在している構図こそが人にインパクトを与えていたのだ。
これだけで、その妖怪は異次元のものではなくなる。ずっと身近な存在としてリアルな恐怖を与えるようになる。
「百鬼夜号」をモノクロで描くことにした理由の一つは、背景を闇一色で誤魔化そうという横着なものだった事をここに白状しよう。
バックドアは「たんころりん」の存在により、図らずも”森の中”という背景が設定された。結果、妖怪がただ並んでるだけで背景が無い右サイドより随分デキが良く思えるのだ。当然だ。右サイドの妖怪からは「現実味」が感じられない。
妖怪を描く時は背景が大切なのだ。
今からでは難しいが、これから意識して描いていこうと思う。描き終わったつもりの右サイドも、何とかしてみよう。
もちろん、100体描き終わったあと・・・そんなスペースが残されていたらのハナシだが。
’01/12/1
親父の隙を見て(こらこら)、百鬼夜号を進めてみる。
(←)「産女(うぶめ)」。本当はもう少し”オバさん”なのだが、勝手に若くしちゃいました。
子を失った悲しみの表情・・・出てるかな?
結構、よく描けたと思う。
センターピラーには「さかばしら」。(→)
’01/12/2
休日出勤。やれる時にやっておかなきゃね!(自分、泣いてません♪)
勢いに任せて「百目」、「狂骨」、「豆腐小僧」、「えんらえんら」、「朱の盤」、「ずんべらぼう」、「つらら女」、「鬼」、「ひより坊」、「おとろし」、「魍魎」、「白坊主」を追加。
これでフェンダーの「枕返し」の所まで届いた。一周して来た事になる。
・・・しかし、遠近感メチャクチャだな。
まあ途中で大幅な予定変更があったのだから、「無理矢理詰め込んだ感じ」は否めない。仕方ない。
左サイド完成!
(←)左リアピラーの最上部。ほとんど天井にかかる場所にスペースがあったので「すっぽんの幽霊」を描く。
完全に埋まったと思ってたバックドア。
おや?まだ「座敷わらし」と「長壁」の間に若干スキマがあるじゃないか。
と言う訳で、バックドア右端に「化け草履」。(→)
頑張りました、TAC。
残り 29体 |
’01/12/3
この時点で残り30体を切り、少しゴールが見えてきた。しかしルーフに30体はキツイだろう。
ムリして20体・・・。右サイドに背景を描くついでに4、5体割り込ませるとして・・・やっぱり最低あと5体は別の場所にバラけさせるしかない。
となると、ボンネットしかないのである。
現在3体。スペースは十分ある。よし、ココにどれだけ割り込ませられるかが勝負だな。
とりあえず、「赤舌」と「骨鯨」を端っこに追加しておく。
このまま右へと進もうとしたが、現在の停車位置ではガンのエアホースが届かないので先にルーフの左側を埋めていくことにする。
左フロントピラーの「天井舐め」の舌先からルーフに向かって「はたひろ」。すぐ脇に「姥ヶ火」、「烏天狗」を描く。
ああ、天井ってホント描き辛い。
ルーフの真ん中に描く際は、きっと自分自身もルーフに登って描く必要があるだろう。大丈夫かしら?
残り 24体 |
’01/12/10
実に一週間ぶりの更新である。
ホントに忙しかった。土曜日にだいぶ納車できたので、週明けの今日は比較的ヒマになった。
この機を逃すか!・・・と、怒涛の如く描き始める。
まず車の位置を変えて、ボンネットと右サイドを完成させる事にしよう。
がしゃどくろの遥か後方・・・霧に霞むように「海坊主」。
牛鬼の隣に「餓鬼」。
ボンネットはここまで。
右フロントピラーに「けうけげん」。
狭い場所だから、こんなヤツしか描けん。
そして右ドア下方・・・おしろい婆の後に「べとべとさん」。(→)
右ドア追加分。
ぬれ女の後ろに「ふるそま」と「びしゃがつく」。
とどめ鬼の下に「あかなめ」。(→)
だいぶ厳しくなってきた。
右クォーター追加分。
雪女の後に背景を描くついでに、「目々連」と「山精」。
リアピラーからルーフへ。
山爺の上に「屏風のぞき」。
その隣に「はたおんりょう」。(→)
とうとう本格的にルーフのみを残す事になった。
残り 13体 |