☆ 二日目にあった様々なコト ☆  (こっからはサクサクッといきます)



すがすがしく目が覚めました。
カーテンの隙間から射し込む淡い光が、六畳一間の和室の中をボンヤリ照らしています。
ああ、朝だ。起きなきゃ。
伸びをして、布団から起き上がる。
窓へと近付き、カーテンを思いっきり引き開ける。
「おはよう、境港の太陽!今日もヨロシク頼むぜ!」

 

びゅおおおぉぉおぉぉーーーーーーーーーーっ

 

すっげー風。

しかも見渡す限りの曇天。小雨すら混じってます。

前回の時もそうでしたが、どうも境港の天気とは相性が悪いようです。
百鬼夜号に対する妖怪なりの歓迎なのだろうか。それとも早々に立ち去れという警告か。
(実はこの三日間、境港の天候は荒れに荒れました。晴れのち曇りのち雨のち曇りのちミゾレのち雪のち晴れのち。ニッポンの天気をこれだけ短時間の間に一通り見られたのはある意味貴重な体験ですた)

 

 

AM9:00に「ゲゲゲ」へ集合する事になってます。
港湾福祉センターからゲゲゲまでは徒歩2分。のんびりと歩いていくと、店内には既に先客。しかも後姿に見覚えが・・・

わぁっ!デンジローさん、どーしてココに!?!

 


    
拝啓 目玉マスター様

先日は、大変オハヨウございました。
告白したい事がございます。

一晩、間を置くだけで改めてビックリしてしまうほど、マスターやっぱり伝次郎さんに似ています。
ひょっとしてホントに・・・岐阜に生き別れた兄がいるんじゃ・・・

朝からとてもやりにくかったです。

 

敬具    

TAC    


 

ノノさんの奥様が淹れてくれたコーヒーを御馳走になっていると、かなよさんとスオウ君も到着。
じゃ、そろそろ行きますか。
そう、今日は水木しげる記念館の正式な開館日。もうすぐ開館式典が行なわれる時間なのです。

 

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記念館前は既に人だかりでした。

式典の後、ようやく記念館が一般に公開される事になります。
この日を待ちに待った人達がさっそく駆けつけて来てます。

 

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水木センセの挨拶。(→)

時々参加者から笑いが起きているとこからみて、今日も水木節絶好調な御様子。
門の外から見ている我々には何も聞こえませんでしたが。

記念館、まずまず好スタートを切れたようです。

 

 


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さすがにこの日は、水木ロードも観光客で大賑わい。
ゲゲゲ前にて勝手に路上展示してある百鬼夜号も、道行く人々の注目を集めまくってます。

(←カメラを構えているのは「ゲゲゲのしげる会」会長・高橋幸男氏)

妖怪神社前の歩道上に駐車していたとき巡回の警察官が二人ほど寄って来ましたが、百鬼夜号の姿を見るなり何のお咎めも無く立ち去りました。

さすが妖怪の町。
”妖怪”に対してはとても寛大です。

 

 

さて、ここで「水木しげ廊」の管理人・悪来(う〜らい)さんと、その妹ビンボップさんが合流。
水木センセの大ファンである彼女らは、この日の為に「水木先生81歳御誕生日おめでとうオリジナルTシャツ」を作ってきたのだが、センセに渡しそびれたそうな。
実物を見せてもらったが、これまたスッゲー良い!可愛くデフォルメされた鬼太郎
(なぜかマツボと呼ばれている)が綺麗にプリントされています。
ノノさんとマスターの分もあったので「ワタシも欲しいナ☆光線」をビシバシ送ってみましたが、見事にスルーされました。

その後、「なんとか先生に直接手渡しでプレゼントしたい」という事で、二人はマスターの車でセンセの実家へ向かい、その間我々はゲゲゲでお留守番。
ノノ奥様が作ってくれた「かんぴょううどん」をゴチになります。

これ、うめェ!!オススメです。

 


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天気が良くなってきたので、皆で記念撮影会。
TACも念願の「鬼太郎ヘッド」を被って、妖怪神社前にてポーズ。(→)

この被り物は「ゲゲゲ」で無料貸し出し中。
他にもネズミ男、猫娘、死神、朱の盤、サラリーマンなどがあります。

 

ホントはね。
コレ被って百鬼夜号に乗り、ロード内を巡回して記念館のアピールでもしようと計画していたんですが・・・無理でした。

 

 

 


理由は単純にして明解。(↓)

 

 

 

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デカ過ぎ。

・・・頭が入りません。

この状態で運転したら、電柱に顔面でウェスタン・ラリアートかまして病院へ一直線です。

(撮影協力:スオウくん(鬼太郎)&悪来さん(猫娘)

 


無理して詰め込むと、こうなります。(↓)

 

 

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運転者の視界は、ほぼゼロ。
物理的にも精神的にも
酸欠状態。


この状態で運転したら、問答無用であの世へ一直線です。




タイトル「車中で突然猫娘から別れを切り出された鬼太郎」

 

 


集合写真!(TAC一番のお気に入り)

 

(左)目玉マスター・悪来さん・ビンボップさん

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(右)フジイさん・かなよさん・ノノさん
スオウくん・ち〜ちゃん・TAC



ちなみに黄色の服を着ているフジイさんは、ゲゲゲに飾ってある妖怪人形や被り物の製作者で、妖怪ブロンズ像の原型をも手がけている造形職人さんです。
またノノさんが礼服を着ているのは、たまたまこの日に葬式があったからです。ノノさんがいつもの作業着(?)以外の服を着ているのを見るのは実に稀有な事らしく、目玉マスターは記念写真まで撮ってました。
正装をここまで珍しがられるノノさんって、一体・・・。

 



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悪来さん・ビンボップさん姉妹を交えて、改めて記念館へ。
今回はきちんと入場料を払って入館します。

←(何故か”空気椅子”をしている3名)

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TACなりに、ちょっと紹介してみましょうかね。

 

記念館は、大きく分けて4つのエリアによって構成されています。
一階の「げげの間」「妖怪の世界」「精霊の間」・・・そして2階の「企画展示室」です。


「げげの間」
水木センセの波乱に満ちた数奇な人生を、豊富な写真と年譜、そして数多くの展示物と共に振り返る事が出来ます。水木ファンには堪らない場所です。
写真は、幼い頃のものから戦時中のもの、結婚当時や紙芝居作家時代・貸本漫画家時代のものまで実にたくさん揃えてあります。
ショー・ケースの中には若かりし頃のセンセが描いた水彩画や絵葉書、結婚式の時に一度だけ使ったという義手(!)までが展示されています。水木しげるという人物だけではなく、当時の日本を知る上での大変貴重な資料の宝庫だと思います。
調布にあるセンセの書斎を忠実に再現した部屋もあり、棚の上のダンボール箱がちょっと笑えました。

「妖怪の世界」
のんのんばあのナレーションに導かれながら、精巧なジオラマや映像、そして迫力の音響で妖怪達の息吹を感じさせてくれます。妖怪好きには堪らない場所です。
「あやしの土蔵」や「妖怪洞窟」にはリアルな妖怪達が所狭しと鎮座しており、ちょっとしたオバケ屋敷です。全ての名前を答えられたなら、アナタも立派な妖怪ジャンキー。
(該当:かなよさん)
3枚の大画面プロジェクターによって繰り広げられる「妖怪まぼろし絵巻」は、奥行きを感じさせる多重スクロールなど演出に凝っており、油断して観てたらちょっと酔いました。

「精霊の間」
センセが取材旅行と称して渡り歩いた全世界の軌跡を、膨大な写真と奇怪な民芸品のコレクションで見せてくれます。仮面マニアには堪らない場所です。
とにかく一歩部屋に入った途端視界に飛び込んで来る、尋常じゃない数の仮面仮面仮面に圧倒されます。センセがいろんな国で買い集めたもので、大きさもデザインも素材も様々。部屋に飾っておきたいなと思えるカッコイイものもあれば、絶対近くには置いておきたくないもの、造った奴はきっと心が病んでいるモノまで品揃えは豊富です。
「水木しげるの冒険」と呼ばれるコーナーには各国で撮られたセンセの写真が展示されており、歳を召してもなお衰えない精力的な活動ぶりに感心すると共に、その豪奢で旅行三昧な生活にちょっと妬けました。

「2階・企画展示室」
センセの代表作「ゲゲゲの鬼太郎」「河童の三平」などのナマ原稿や、貸本漫画時代の過去の作品群をおなかいっぱい堪能できます。TACさんには堪らない場所です。
もうね、ココに篭ったら2時間は出てきませんよワタシ。
写植貼る前のナマ原なんて滅多に見られるもんじゃありません。セリフはセンセ直筆の鉛筆で書かれてあるし、ホワイト修正してあるとこまでバッチリ判ったりして嬉しくなっちゃいます。
ガラスケースの中に陳列された貸本漫画はどれもこれもソソる表紙ばかりで「うわ、読みてェ〜〜〜〜〜!」と、思わずガラスをブチ割りたくなります。
いつか泥棒に入ろうとちょっと思いました。

 

 

・・・まあ、総評として「とにかく楽しい」場所です。
境港に行ったら絶対に一度は立ち寄りましょう。つーか、水木しげるロードまで行って記念館に入らないのは神への冒涜です。
(そこまでゆわんでもいい)

ただ一つだけ苦言を呈するとしたら、この記念館・・・ちょっと綺麗過ぎ。
たしか元々この場所に建っていた古い屋敷を改築して造られたと聞いた事があるんですが、全然、面影はありません。どーせならその古い屋敷の名残を随所に残して欲しかった。
ひび割れた壁や破れた障子、崩れそうな天井こそが「妖怪の館」に相応しい。
(ホントに崩れてきちゃシャレになりませんが)
中庭には綺麗な庭園もあったりしますがハッキリ言ってそんなモンいりません。苔むした井戸でもあれば十分。出来れば「井戸神」か「お菊さん」付きで。
(それじゃリッパなお化け屋敷です)

 

是非、境港にひび割れた壁や破れた障子、崩れそうな天井が”売り”の「妖怪旅館」の建設を希望。

 

 

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その後、かなよさんが御帰りになりました。
記念館帰りの道すがら、今回新しく御目見えした新作のブロンズ像
(悪魔くん、メフィスト、家獣)などを見ながらブラブラ歩いていたのですが、突然思い出したかのよーに「あっ電車に乗り遅れちゃう!」と、別れの挨拶もそこそこに砂煙を上げて走り去っていきました。
記念館へ向かう途中で予約していった「妖怪パン」を受け取らぬまま。
結局、長距離バスへの乗り継ぎに時間がやたら空いていた為、その電車に乗るのは止めて、後にノノさんが米子駅まで車で送っていってあげたそうです。
「ゲゲゲ」に預けていた記念品をしっかり置き忘れたまま。

さようなら、かなよさん。また会いましょう。
アナタが忘れていったパンは皆でおいしく頂きましたので、心配は無用です。

 

・・・しかしまあ、好意で御客さんを隣の市の駅まで送ってあげるなんて、ノノさんはなんて親切な人なのでしょう。
どう考えても法定速度で走っていては不可能と思われる短時間で戻ってきたのがなんか気になりましたが。
(ノノさん飛ばし過ぎ)

 

 


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「ただいま〜〜」
ゲゲゲに戻ってきました。もうすっかりココが”拠点”と化してます。
百鬼夜号は再び妖怪神社前に展示。道行く人の様々な反応が窓越しに見えてまあ楽しいったらありゃしない。

明日には早々に帰途につく予定なので、この空いた時間に「ゲゲゲ」と「むじゃら」で土産をしこたま買い漁る事にする。
ち〜ちゃんはサービスしてくれるから好き♪
ありがとう!
昨夜のアナタの見事な酔っ払いぶりは見なかった事にするね☆

 

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この日も百鬼夜号をHPで見てくれてた方が何人か声をかけてくださいました。

(←)その一人、SYOさん。
演劇もこなし、小説も書く、マルチな妖怪フリークです。

 

SYOさんのHP
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地図上のポインタが連動する、
妖怪ブロンズ像の紹介コーナーが秀逸。
しかもココでは、なんと!
あの”100体目”の写真が見られます

 

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妖怪グッズの製作・販売でも有名な(株)やのまんの方と。(右端が社長さん→)

ちなみに左端は御存知、黒目さんです。この人、便所サンダルがトレードマークだそうですが、ここでもしっかり履いてますな。

 

 



さあ、

今夜は境港最後の夜です。
晩御飯は何にしよーかな。やっぱ今度こそ新鮮な魚でキューーーッと・・・

黒目氏 「これから旨いソバ食べるんだけど、君らも来る?」

行きます。もう、なんでもイイっす。


タダメシの匂いを嗅ぎ付け、黒目さんの後をついていくTAC、マスター、悪来姉妹、そしてたまたまそこにいたラッキーSYOさん。
へえ、水木ロードにはソバの旨い店もあるのか・・・なんて思いながら辿り着いたソコは。
蕎麦屋でも和食料亭でもないどーみたって只の市民公民館。
しかも裏口。

なんでこんなトコで・・・?
恐る恐る中に入ってみると、調理実習室のよーな場所に通されました。黒目さんの他、やのまんの方々もみえます。
そして、今まさに蕎麦を打っている真っ最中でした。

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どうやら黒目さん達は、月イチくらいのペースでこういった有志による秘密の食事会を行なっている模様。
実にナイスタイミング。飛び入りでゲスト参加させてもらいました。

この蕎麦を打っている新見さんと、茹で係の手島さんの連携が絶妙です。
本人曰く「今日は70点くらいの出来」だそうですが、歯ごたえ・喉越し共に絶品でした。
ツユや生山葵にもこだわってて、ホントそこらの蕎麦屋よりもマジ旨。

あと、生湯葉やスッポン鍋も御馳走になりました。3-7-31.jpg (18279 バイト)

新見さんは蕎麦打ちの職人というわけではなくて、本業は八百屋さん。ノノさんもそうですが、水木ロードの妖怪の方々って本業の他に仮の姿を幾つか持っているようです。

 

 

またココでは、大変飲みやすくて美味しい酒が振舞われました。
ビンボップさん、「おいしーーーーっ」とか言ってグイグイいってます。彼女、結構イケるクチなのかと問えば、実は完全な下戸だったらしい。
今回の酒で、何かのスイッチが入ってしまったようです。悪来さん、呆れてます。
SYOさんも「あ〜〜あ、車で帰るんじゃなかったら、もっと心置きなく飲めるんだけどな〜〜」とチビチビやってます。
って、車だったんですか?!
(時効)


・・・二人とも、知〜〜〜〜らないぞっと。

 

とにかくゴチになりましたぁ!!

この後、悪来&ビンボップ姉妹はマスターの車で空港まで送られて帰りました。
SYOさんも帰りました。
TACだけ、残っていつまでも飲み食いしてました。
おかげでワタシ一人だけ会費を払わされてしまった事はココだけの秘密だ。


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ホロ酔い気分で「ゲゲゲ」に帰還。
ノノさんとマスター、そして今回の内覧会潜入作戦において影で暗躍してくれた記念館勤めのS氏がいました。
ちなみにS氏の”本業”はイラストレーターって、アンタもかい。
しばらく4人でまったりと談話。こういう時間ってホント好きです俺。

その間にも「表に停めてあるこの車、誰の?」と、問いに来たオバちゃん約1名。
すっかりデキあがって帰ってきた秘密の食事会参加者約5名。
うち、「80歳になっても強姦できるか」というテーマでやたら熱く語っていた新見さん約1名。

 

 

 

妖怪の町の夜は、かくも静かに更けていくのである。

 

 

 

 


 

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