9月18日AM11:05 
苫小牧港上陸

 

2006夏の甲子園、
北海道地区代表「駒大苫小牧高校」
準優勝おめでとーーーーーっっ!!!

 

君たちを祝福するため、
はるばる海を越えて
百鬼夜号はやって参りましたーーーッ!!!!

 

 

 

 

 

 

ゴメン、でーーーーすっっ!!
(あ、でもホントおめでとうございます。この気持ちはホントよ)


道民の生活を陰で支えるコンビニ「セイコーマート」

 

というわけで、百鬼夜号ついに北海道初上陸である。
直線距離でも軽く1000km超。文句なし過去最長遠隔地。
多くのドライバーやバイカーが憧れるツーリングの聖地。まさしく最後の遠征に相応しい場所である。

しかし今回のミッションは勿論、ドライブでもなければ高校野球の応援でもない。
真のゴールはここからさらに70km先の札幌市K区T町。
先方は待っている。急がねばならない。

雨のそぼ降る北の大地を、
エンジンを高らかに咆哮させ、
百鬼夜号はラストスパートで駆け抜ける!

 

 

 
道央自動車道「苫小牧西IC」より札幌を目指す

 

ゴールが近付くにつれ、天気は徐々に回復してきた。
それとは逆に、どんどん緊張して体調が急降下しはじめるTAC。
待て。あとちょっとだけ持ってくれ。せめてこのミッションを終えるまでは。

百の妖怪たちよ・・・そして、地球のみんな。
オラに元気を分けてくれ!!(現金でも可)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――そろそろ、今回のファイナルミッションの内容を明かそう。
でもその前に、事ここに至る経緯について触れておこうと思う。

 

 

・・・”彼女”と最初に出会ったのは、3年前の2003年8月13日。
JR新岐阜駅2階の階段を登りきったすぐ脇の、大理石の柱の近くだった。

彼女は人づてに「妖怪百鬼夜号計画」を知り、ちょっと前からウチのHPに来てくれるようになっていた常連さん。
BBSでしかコンタクトはなかったが、毎年8月14日に友人たちと開いている恒例の「お盆バーベキュー」の参加者をBBS上で募ったところ、なんと彼女が名乗りを挙げてきたのだ。
クソ暑い8月の岐阜に何を好き好んでか、わざわざ涼しい北海道からの参加である。
前日に飛行機・電車を乗り継いでやって来た彼女を、友人たちと駅まで迎えに行ったのだ。

第一印象は「ああ、綺麗な人だな」
北海道民らしく色白で、なかなかオシャレな服も着てるのに背中には何故かゴツい登山リュックを背負ってるそのギャップが印象的だったと記憶している。
向こうは初対面のTACに対し、いきなり開口一番にこう言った。「顔、小さっっ!!」

・・・彼女は”こっち側”の人間だと確信する。

翌日バーベキューに参加し、さらにその翌日には一緒に流しそうめんと郡上踊りに行った。楽しかった。


 

同年11月、彼女は広島オフにも参加する。
そこで福山に多くの新しい友達を得た彼女は、その年の年末・年始を再び広島で過ごす事になった。
そしてその直前にTACにメールを送ってきたのである。
「広島に行く前にちょっと岐阜に寄りたいんですけどダメですか?」と。

 

このメールを受け取ったTACが何か勘違いをしたとして誰が責められようか。
舞い上がったTACは大慌てで予定を空け、彼女を迎える準備をする。
そして12月29、30日。二人は百鬼夜号で食事に行ったり、映画「ラストサムライ」を観に行ったりした。

そこでTACは彼女――――「北の悪魔」嬢に恋をしたのである。

 

 

いきなりの告白は彼女を動揺させたようだった。
そりゃそーだ。岐阜と北海道じゃ遠距離恋愛にもホドがある。
「考えさせて」という彼女に「いつまでも待つ」と告げ、TACは広島へ行く彼女を見送った。

 

 

・・・・・その後、しばらく生殺しの期間が過ぎゆく。

その間もTACは北海道に足しげく通い、地味なアタックを続けた。
自分で「いつまでも待つ」と言ったくせに、いつまでも見えない彼女の心に耐えきれず「もう諦めるよ」とメールを送った事もあった。しかし、彼女は彼女なりに悩んでいたのだ。

そして半年後、二人で飛騨高山へ遊びに行ったTAC34歳誕生日の夜。
彼女はとうとうTACが最も聞きたかった返事をくれたのだ。
その日から、晴れて「彼女」「カノジョ」になった。

 

岐阜と北海道。
毎月は無理だとしてもせめて3ヶ月に2回くらいのペースで。
二人は交替にお互いの元へ通った。そんな関係が2年ほど続いた。
やがてTACが二人の将来についてちょっとマジに意識し始めた頃・・・漠然と心の中である計画が立ち上がった。

そして今年の4月・・・カノジョの誕生日に殆どダメモトで”そういう意味での”指輪を贈り、
カノジョが戸惑いながらも恥ずかしそうに受け取ってくれたその時。

――――この「計画」は、絶対に実行することをあらためて決心した。

 

 

 

 

 

 

・・・カノジョを”貰いに”行く時は、百鬼夜号で北海道まで行こう。

コレを「妖怪百鬼夜号計画」の最後のミッションとしよう、と。

 

 

二人が巡り会うキッカケとなったこの車で、北海道の大地を走ってみたかった。
そしてなによりカノジョの御両親に、「こんな車」に乗っているアホな自分を正直に晒した上で誠心誠意心からお願いに伺いたかったのだ。

―――――「カノジョを僕にください」と。

 

 

 


M12:42 北の悪魔宅到着

 


高速を降り、待ち合わせの駐車場でカノジョと合流。
そのままカノジョの本宅へと向かう。
心臓はもはや早鐘のように鳴り続けていた。先生すんません、保健室行っていいですか。

カノジョの母上様が出迎えてくれる。
車庫に百鬼夜号を入れ、持ってきた土産物と一升瓶を携えて玄関に立つ。アカン、眩暈がしてきた。

居間に通される。
カノジョの祖母と対面。御挨拶。とてもコンニチワ。

 

そして・・・本日のターゲット(?)・・・






 

 

 

たっく は もう にげられない!

 

 

 

 

 

 

・・・正直、どんな事を話したのか覚えていない。

ただ、父上様と一緒にしばらくTV見ながら雑談をし、
焦れたカノジョに「・・・おいっ」と肘で小突かれて慌てて起立し、
「まあ、座って」と言われて座りなおし、

御両親の前で、あらためて頭を下げて用件を伝えた。
ありたきりの言葉で。特にネタを仕込む事もなく。ただ正直な気持ちを。

 

事前にカノジョから話は通っていたようで、御両親は特に驚く事もなく
「まあ、これは当人同士で決める事だから。私らは何も言う事はないよ」と言ってくれた。

カノジョもTACの横に座り、「そういうことで、ちょっくらケッコンしてきまっす☆」と、なんかコンビニ行くよーな 軽いノリで応えてくれた。
と、とりあえずミッション・コンプリート!
(・・・いきなり父上が上着を脱ぎ捨て、「娘が欲しかったら俺を倒してからにしろとかいう展開にならなくて本当に助かった。勝てる気がしない

 

父上
「ウチの娘は、間違った事だけは決してしないと思う。そういうふうに教育はしてきたつもりだから。
でも、申し訳ないが実に気の利かん娘だ。そういう点では親としてもっとしっかり教育すべきだったと悔やまれる。
こんなんで良ければ、大切にしてやって欲しい」

 

・・・許せ、カノジョ。
ここはフォローしとくべきところだったのだが、弁護する言葉が見つからなかった。

 

 

その後は、母上お手製の食事を頂く。とても美味しかった。
食べながら父上といろんな話をした。
この時、テレビでは「ダイドー」の提供で全国津々浦々の祭りを紹介する番組が放送されていたのだが、偶然にもその日の特集は岐阜県の「郡上踊り」が取り上げられており、ナイスタイミングでTACの新しい両親に岐阜をアピールしてくれた。

ダイドー、グッジョブ☆
これからコーヒーはダイドーを贔屓するぜ!

 

 

 

 

 

 

 

たくさんのお土産を頂き、16時頃にカノジョ宅を辞去した。
今夜の23時に小樽港から帰る予定。それまでの間に、カノジョと共に寄らなければいけない場所があるのだ。
両親に見送られ、カノジョを助手席に乗せて百鬼夜号を発車させる。ホッと一息。
 

 

・・・ただ一つだけ気がかりなのは、ついに最後まで両親の口から「百鬼夜号」について言及する言葉が出なかったこと。

気付いてないワケがないのに何も言わなかったという事はあえて話題を避けていたという事である。
「あんなキチ●イやっぱりやめた方がいいんじゃないか?」と思われてないかちょっと心配☆
(手遅れです)

 

 


M5:15   東急ストア札幌店内

 

かろうじてミッションはクリアしたものの、まだ油断は出来ない。

実はここで更に二人の人物と待ち合わせである。
カノジョ曰く「私が短大時代に大きく影響を受けた尊敬する先輩」らしい。当時の光画部のほほ ん部長ヤスナ先輩と、”影の総督”副部長かくこ先輩である。

この二人にもしTACが気に入られなければ婚約解消もありうる。(大袈裟)

それくらい実はキンチョーしていた。
結婚の報告を兼ねて4人で夕食を、という予定なのだ。

 

程なくして美女二名が御到着。全員百鬼夜号に詰め込んで、予約してある居酒屋に移動。
大変和やかに、楽しい時間を過ごさせていただいた。
先輩方、ありがとう&ゴチソウ様でした!

(・・・いきなり二人が上着を脱ぎ捨て、「この子が欲しかったら私達を倒してからにすることねとかいう展開にならなくて本当に助かった。勝てる気が全くしない)←それも問題

 

 



M9:00  デトロイト・オタル・シティ

 


なんだかんだで8時近くまで飲み食いし(TACは運転手なのでウーロン茶だチックショウ)、センパイ二人を駅に送り届けてから高速で小樽を目指す。
フェリーの搭乗時間までの間、カノジョの友人であるベルさん&サリーさん夫妻が経営する旅人の宿「舎(やまきち)とまや」さんに寄らせて頂くのだ。小樽港にも近いので便利。

ここは我らも二度ほど宿泊させてもらったことがあるが、メチャクチャおすすめである。
何と言っても夜景が最高!殺す気かと思えるよーな坂を登った高台に位置するため、擂り鉢状に広がる小樽100万ドルの夜景を楽しめるのだ。しかし冬に行くのは覚悟がいるぞ☆

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・あとは、もう帰るだけ。

北海道滞在最後の時間を、温かいお茶を頂きながらまったり過ごした。
サリーさん、お世話になりました!

 

 

 

 

 

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